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古着利用し介護用衣類を考案
痴ほうで寝たきりの義母を介護した経験を持つ田沢湖町の畠山玲子さん(63)が、古着を利用して介護に便利な衣類を考案。義母は2年半前に亡くなりましたが、畠山さんが考案した介護用衣類は町内外に広まっています。

畠山さんが車いすに座ったまま着脱できる介護ズボンを思い付いたのは、義母を1日おきに病院に連れて行っていた頃。生地にはスカートやオーバーを利用。お尻から背中にかけてU字形に開いた形にし、足を通すだけで座ったまま着脱でき、体を浮かせる必要がありません。さらに、腹の上にエプロンのような形のものを掛け、診察を受ける時など、このエプロンをくるっと後に回せば恥ずかしいこともありません。

また、介護着には丹前下、浴衣、ガーゼの腹巻きなどを利用。後ろ前に着せるような格好で、そで、えり、ひもなどを直し、寝たままの状態でも着せたり脱がせたりできるよう工夫しました。

畠山さんは「介護する方に心のゆとりがなくなり、乱暴な言葉遣いになると、介護される方も不機嫌になる。ちょっと労力が軽くなるだけで心に余裕ができた。工夫することも小さな楽しみになり、介護生活の支えになった」と言います。
畠山さんは田沢湖町社会福祉協議会のボランティアに登録しており、「介護に悩む人に広く知ってもらいたい」と話しています。
(6月26日/秋田魁新聞より)



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