内容へリンク  

> トップページ > 話題の広場(全国の話題)> 全国の話題の詳細



(身体拘束)
目指せ身体拘束ゼロ
全国初の指針策定へ(宮城県)
 体をベットに縛り付けるなど、高齢者や障害者に対する身体拘束が問題となるなか、宮城県が知的障害者への身体拘束を廃止するためのガイドライン策定に着手。介護保険制度開始で高齢者への身体拘束は原則禁止されたが、知的障害者の身体拘束に関しては実態調査さえ行われていないのが実情。全国初の試みに、障害者支援団体は「国や他の自治体に先駆けた取り組みだ」と注目しています。

 県は現場で実際に働く施設職員を中心に身体拘束の実態や問題点を考えてもらおうと、知的障害者施設でつくる県知的障害者福祉協会に作業を委託、2004年の完成を目指します。

 同協会加盟の施設職員らが開いた会合では「てんかん発作時のけが防止のヘッドギアや自傷防止の手袋も拘束に当たるのではないか」「施設1棟ごとにかぎをかけ自由に出入りできないようにしたり、監視カメラを設置するなどの空間拘束も問題ではないか」などさまざまな意見が出されました。協会会長は「本人や他の入所者の安全を守るにはある程度の措置は必要だが、基準が職員間でまちまちで身体拘束の定義が難しい」と指摘。一方で「議論を通じて職員が今まで以上に障害者の立場で考えるようになった」と効果を話します。

 今後は福祉問題に詳しい大学教授や弁護士らの助言を受けながら、拘束の定義や拘束に代わるケアプランを練り、ガイドラインに盛り込む方針です。
(10月15日/秋田魁新報より)



一覧へ戻る