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(心のバリアフリ−)

ハンセン病元患者 差別偏見なくしたい

ハンセン病患者の藤崎隆安さん(61歳・秋田市出身)を講師に招いた講演会「共に分かち合う心をーハンセン病 差別から共生へ」が13日、秋田市ほどのの秋田聖救主教会で開かれ、藤崎さんは「差別をなくすために私たちのことを理解してほしい」と訴えた。

藤崎さんは小学校3年のときに、母親、兄と療養所に入所。療養所では逃亡を防ぐために、入園した際に所持金を園内でしか通用しない通用券に交換させられていたことや、連れ戻された逃亡者が懲罰をうけていた実態を明かし、「死んで灰になってしか療養所の外に出られない宿命だと思っていた」と当時の胸中を語った。

平成8年のライ病予防法廃止、隔離政策を行った国の違法性と過失が認められた平成13年の熊本地裁判決後でもなお、「社会の偏見や差別が残っている」ことを話し、聴講者に「裁判で勝訴はしたが、それで終わりではなく、偏見や差別をなくしていくための入り口だと思ってほしい」と訴えた。

藤崎さんは、青森市の国立療養所松岡保養園の入園者自治会長および、全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)松岡支部長を務め、療養所での待遇の改善や、らい予防法の廃止などを国に求めてきた。

(2005年3月17日 秋田魁新報より)

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