内容へのリンク  

> トップページ > 秋田県内の話題のバックナンバー一覧 > 2004年のバックナンバー > 秋田の話題の詳細



(バリアフリー) 
綺麗に変身
リハビリメイクボランティア

 人は誰しも、「いくつになっても身だしなみをきちんとしたい!」「いつでもきれいでいたい!」と考えているはずです。

メイクをすることで「心のケア」をする「リハビリメイクボランティア」を行っているポーラ化粧品あきた さくら営業所の鎌田所長が シルバーサービス情報誌「しるべー」第5号でインタビューに答えています。

以下は「しるべ−」からの抜粋です。

<Q>今回、「綺麗に変身」という表題で、リハビリメイクをされている企業様からお話を聞いて、紹介したいと思っています。お年寄りがメイクをすることによって、顔がイキイキしてきたり、気持ちが明るくなるということをお聞きしたことがありますので、お話を伺いたいとおもいます。ポーラさんの方では、秋田でリハビリメイクをされているのはこちらだけですか?

<鎌田>さくら営業所と新屋営業所でやっています。

<Q>それは月何回おこなわれているのですか?

<鎌田>さくら営業所では、ある市内の老健施設さんで月一回、誕生会を行っているので、それに合わせて行っています。2年位になると思います。 私たちは普段お客さまに対して、最初いろいろな話をしてコミュニケーションをとっています。 特に高齢者の方はそうしないと、心を開いていただけないので・・。 だからメイクをしながら色々な話をしていきますが、最初は心を閉ざしているんですよ。 お話をしていくと、最近のことはあまり分からないんですが、自分の昔のことは結構覚えていて、色々昔のことを楽しそうに私たちに話してくれるんですよ。 例えば「お母さん、昔何してた人?」とか「家どこなの?」と聞くと、「昔は・・で、家は・・だよ」とかたくさん話してくれるので「あんなに話する人なんだあ」と介護の方が反対に驚いていました。私たちは第三者なので、その人がどういう人か分からないで会話をしますが、どんどん楽しくなってきて、最後には「もう帰るの?」といわれたりして(笑)それが嬉しいですよ。 もちろん、メイクをして変わってくると、写真も撮りたくなるし、家族が来るというのも楽しみだから、自分が綺麗になった写真を家族に見せるのが嬉しくて、リハビリメイクをやっているというのもあると思います。 そう思うと、いって良かったんだなあと思います。本人はもちろんのこと、介護の人たちも「こういう一面がこの人にはあるんだな。」と改めて発見できているそうです。

<Q>そうすると、メイクする前とした後では、全然感じが変わるものですか?

<鎌田>口紅をつける時、私たちはある程度の年齢だから、ちょっと抑え目の色を選ぶと「そうじゃなくて、この色つけて。」と赤い色選んだりして、自分の意志を示してくれるのでそういう面が普段とは違うんじゃないかなと思います。

<Q>月一回誕生会でメイクをすれば、「毎日やろうか?」という事にはならないんですか?

<鎌田>そこまでは・・。メイクをすれば、落とさなければいけないし。その日、落とすとなると私たちはいないので、介護の方が落として下さるんですけど、手間暇がかかってしまいます。 本当は毎日やられるというのが理想なんですけれど、現状では施設内で一人一人にメイクすることは不可能に近いと思います。そこで本来は在宅の方で介護している方、特に家族の方がやられると一番良いんでしょうけどね。

<Q>もし、在宅でやるとなると、お年寄り用の簡単なメイクの仕方が色々あるんでしょうね?

<鎌田>そうですね。本当にもう簡単に。口紅をつけただけで女の人は変わりますから。私たちはファンデーションと口紅と頬紅。 要求していただければアイシャドーも付けますけど。中には「恥ずかしいからいい。」と言う人もいるので。でもお誕生会で写真も撮るので、最低口紅までは付けます。この程度であれば、一人でもできる方もおられると思います。一つのコミュニケーションツールとしてどんどん取り入れていきたいですね。

<Q>確かに福祉に携わる人たちも、メイクというものは非常に効果があると分かっているものの、所長がおっしゃるように手間がかかります。そこで、いま在宅ボランティアをやっている方々に簡単なノウハウをお渡しして、要請があったら行くと言う基盤はこちらではむずかしいんでしょうか?

<鎌田>そういうことが日々の活動で決められてればいいのですが、今はあくまでボランティアです。私の始めた理由としては、日々の仕事は訪問することが主で、来て下さいと言われて伺う訳ではないのでお客さまにとっては迷惑ですよね。忙しかったかもしれないし、勝手に「ごめんください」と訪問するわけですから。そこで、なんらかの形で皆さんにお返ししたい!と言うのがきっかけでした。何万人の人、一人一人にはお礼を言い切れないので、何か一つボランティアはないのかな? と考えたときに、「私たちに出来るのはこれしかない」と思って、近くの老健施設に声を掛けました。それが始まりなんです。この活動で、メイク一つで人がこんなに変わるのだと自分ながらビックリしましたが、よろこぶ顔をたくさん見ていきたいのでこれからもこの活動を続けていきたいと考えています。

<Q>本日はどうもありがとうございました。これからもがんばって下さい。

以上「しるべー」16年度第5号より 

現在、鎌田さんたちがなさっているのは、ボランティアであり、料金の発生する「サービス」ではありませんが、このような視点での「バリアフリー」はこれから重要ではないでしょうか。

ポーラ化粧品販売あきた さくら営業所の連絡先

住所 :秋田市広面字小沼古川端1−4
電話 :018-836-1853
定休日 :日、祝日
営業時間:AM 9:30〜PM 7:00予約あれば休日も可




トップページへ戻る