秋田県教育庁は、秋田市内にある県立盲、ろう、秋田養護、勝平養護の各学校と栗田養護学校の一部を統合し、「秋田県特殊教育総合エリア」として整備する構想を明らかにしました。障害児を対象とした小児医療機関の併設も想定しています。
秋田県特殊教育総合エリア構想は、昨年3月に策定した県教委の特殊教育総合整備計画に基づくものです。特殊教育学校と教職員を1カ所に集約することで、重い障害や、複数の障害を持つ児童、生徒にも対応できる態勢を整えます。エリア内には校舎や寄宿舎、体育館などの共用施設、県民開放ゾーンを整備。併設の小児医療機関は、太平療育園と小児療育センターを統合した施設とする方向で検討しています。統合に伴い、医療との連携による教育の充実、障害の種類の枠組みを超えた総合養護学校の実現、開放型施設の建設による障害者の生涯学習推進などの教育効果とともに、建設費や人件費、運営費などの費用縮減効果が見込まれています。
エリア基本構想素案検討委員会の初会合では、委員から「異なる障害者を集めることの長所と短所をよく検討することが必要」「他県にない構想であり、全国に発信できるモデルにしたい」などの意見が出ました。
(5月27日/秋田魁新報より) |