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(心)
自然と癒やしをテーマに
学校メンタルヘルス学会
 「自然は人を癒やし、育てるか」をテーマとした日本学校メンタルヘルス学会の秋田大会が山本町ふるさと文化館を主会場に開幕。初日は講演やシンポジウムが行われ、現在の子供たちを取り巻く社会病理とその対応策、精神面の健康を維持するための自然との接し方などを探りました。

 同学会は学校や精神医療、司法関係者などでつくる全国組織。大会は7回目で東北では初開催。シンポのテーマは「いのちと自然」。パネリストが「秋田は自然が豊かなのに自殺率が全国一。最近は子供の自殺も増えてきたのはなぜか」と問題提起。「現在は自然の厳しい面を避けるような教育になっている。自然を丸ごと知らなければ、自然からエネルギーをもらうことはできない」と訴えました。

 園児たちと森を歩く活動に取り組んでいるパネリストは「危険を察しながら自分の力で森を歩いてこそ、子供たちの感性は伸びる」と述べ、幼児期から全身で自然と触れ合うことの大切さを指摘。白神の自然としっかり向き合ってきたマタギの暮らしぶりを紹介して「便利さを追求するあまり、心の通わない社会になった。虫や鳥、落ち葉など多くのものが力を出し合って命の森を支えていることを知ってほしい」と強調しました。

(10月12日/秋田魁新報より)



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