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(自立支援)
引きこもり克服しよう
秋田市に自助サークル発足
 引きこもりなどの悩みを抱える人のための居場所をつくろうと、秋田市で新たな自助サークル「のほほ〜ん」が9月に発足しました。「仲間との触れ合いが社会に出るきっかけになれば」と参加を呼び掛けています。

 主宰する天野さんは引きこもりの経験者。高校中退後、引きこもりを繰り返し、大学進学後はアルバイトも経験しましたが、昨年までほとんど外出しない生活を送っていました。しかし、今春から引きこもりの自助グループに参加したのをきっかけに原因だった「対人恐怖症」が軽減。「同じ目線で話ができ、ここにいてもいいんだ、という安心感があった」と振り返ります。
 ところが会員減少などのためグループが解散したのをきっかけに、天野さんが新たなサークルを創設。「級友や教師が声を掛けてくれる不登校と違い、卒業後の引きこもりは社会とのコミュニケーションがとれる場所がない。社会に出ようと思い立っても足がすくんでしまう」と、精神的な負担を感じることなく、人と触れ合える場所の必要性を訴えます。

 県内でも近年、県精神保健福祉センターや象潟町など公的機関や行政も引きこもりの人たちの居場所づくりに取り組んでいます。同センターは「引きこもりの実態はつかみにくいが、問い合わせは増えている」と潜在的に悩む人が多いことを指摘しています。天野さんらは週1回、午後1時から5時まで県生涯学習センター会議室に集合。参加者の約束は「他人を責めない」「自分を責めない」「無理な努力をしない」の3点。「遅刻自由、早退自由」で、談笑したり、読書したり、参加者が思い思いに過ごせることが特徴。親やボランティアなど当事者以外も参加できます。

(9月18日/秋田魁新報より)



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